平成22年8月25日(水)
シビウ
シビウは大きな都市である。こんなところに旧市街があるのかという感じすらした。ほどなくすると道が石畳になり、こんなところに入っていいのかという道に入った。そして駐車場へ。これもレンタカーだったら迷っていただろう。近くに車を駐めて、ホテルのフロントで駐車場を訊いて、駐めに行くということになる。
驚いたことは、ルーマニアのホテルには荷物を運んでくれるボーイがいないことである。今後のホテルでもそうだった。気の毒に通訳ガイド兼運転手さんが運んでくれた。
期待はずれのルーマニア一泊目のホテル
ホテルは大広場(Piata
Mare)に近いウンパラトゥル・ロマニエルである。オーストリア皇帝や作曲家ブラームスが泊まったような由緒正しき老舗ホテルである。こういうホテルは大好きであり、少々の問題はあったにしてもハズレはないものと期待していた。
フロントは暗い照明で、廊下の照明はセンサーで人が通ると点灯するもの。それは良いのだが、人が真下に来なければ点灯しないので真下に来るまでは暗い。しかも、立ち止まっていると消えてしまう。設定が悪い。
さらにこのホテルの不具合は、風呂にあった。
・シャワーを取り付ける金具が折れてシャワーを上方で固定できない
・お湯が出てくるまで2分ほど必要だった
・お湯が少し茶色かった
まあこれも覚悟で伝統的なホテルを選んだ。インドの田舎に比べればましである。
さて、夕食である。レストランはホテル中央部と窓際の部屋そしてテラスの三箇所にある。暑い割にエアコンがなかったので、夕刻で涼しくなったテラスを選んだ。まだ観光できていないシビウの眺めをみることができる。
食中り
ただ、ここの夕食か翌日の朝食で食あたりした可能性が大きい。食あたりが24時間以内に発現するとしたら多分そうだろう。断定はしなし、私どもの食べ過ぎもあるだろう。ここ数日、胃腸の調子がよくなかったし、過労もあった。しかし、翌日の昼食は、娘も私も違うものを食べている。あるいは少し濁った水でうがいをしたせいか。ともかく、この食あたりで酷い下痢、発熱、さらに娘は嘔吐で明後日の一日は寝て過ごすことになる。
その間、娘はまったく観光することができなかった。私は辛うじてブラショフを1時間、シギショアラを1時間観光したが、熱によるものか関節痛の症状もあり辛かった。それ以外の時間は、ホテルや車で寝ていた。
整腸剤は病院で戴いたビオフェルミン10錠(5回分)と止瀉薬の頓服である。頓服は最後の手段として使わなかった。こんなことなら、市販のビオフェルミンを持ってくるべきだった。それから、ポカリスエット
インドなら覚悟の上であるが、欧州でこんなめに遭うとは思わなかった。
ライトアップのシビウ
食後にシビウの広場付近をガイドと散策した。中央には間欠泉のように数分に一階吹き出す噴水がある。濡れているからわかるものの、万が一気づかなければ突然地面から噴水が吹き出しビショビショになる。
ともかく、ニコラエ・バルチェスク通り(Str. N Balcescu)も大広場(Piata
Mare)も人通りが多く、レストランやカフェのテラスは混み合っていた。ナトリュームランプと思われるライトアップも奇麗だった。うそつき橋(Podul
Minciunilor)まで行って引き返してこの日は終了。
平成22年8月26日(木)
早朝のシビウ旧市街散策
日出は7時前とガイドから聞いていた。その時間をねらって一人カメラを持って散策した。早朝は人のいない風景が撮れるし、日光の角度が面白い。そして、日光の当たらない場所や時間だったらコントラストが高すぎず、陰が黒くつぶれない。
ともかく大広場(Piata
Mare)を歩いた。広々とした広場は残念ながら今晩の祭りの準備でいろいろなものが設置されたり設置途上である。クリアな写真は撮れない。それでも、朝の面白い刻々と変化する光の中でそれなりに古い建物の写真が撮れた。
大広場(Piata Mare)から小広場(Piata
mica)に抜け南西方向に歩いた。途中には正教会があり、早朝ミサのために信徒が集まっている最中だった。この教会を離れたときに木版を打つような大き不思議なリズムのアップテンポの音が流れた。これはミサを始める合図であった。
旧市街の中心の西北、坂の下を臨むと、古い家がたくさんあった。そちらの方向に降りていって何十枚もシャッターを押した。他のヨーロッパ都市とはまた違った味わいのある懐古的風情である。
旧市街の中心の南西、通りには出勤の車があわただしく走ってくるようになったが、その通りにも面白い建物がたくさんあって無心にシャッターを押し続けた。
午前中のシビウ観光
朝食後にガイドさんとシビウ観光をした。時計塔(Turnul Sfatului)に登ってガイドブックにあった景色を満喫した。ここからのガイドブックの写真は、シビウ来訪を決定づけた素晴らしい眺めである。私好みのヨーロッパの旧市街の景色である。
ミサが終わりかけた正教会の中に入った。フレスコ画の素晴らしさとその広さと量、何よりも色彩やデザインの素晴らしさは圧巻である。残念ながら聖書を詳しく知らないのでガイドさんの説明を聞いてもチンプンカンプンだった。
あとは、古い建物の残る石畳の旧市街を散策してホテルに帰った。
旅行を手配した旅行社が博物館見学をガイドさんにリクエストしていたが、私はリクエストしていないし時間的に無理があるので省略した。
|