(ベルギー 西ブランドル州)
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平成15年 7月15日(火)
ブリュッセルからケルンに向かうのであるが、ベルギー中心部から東へ向かえばすぐである。ところが、朝になって衝動的に反対方向の西に向かった。目的地はフランス国境に近くにあるウェストフレテレン (Westvleteren) である。どうもそこセント・シクストゥス修道院(Sint Sixtusabdij )のビールがベルギー国内ですら入手困難であるらしい。 そんな情報を得ていた。
なんと、修道院敷地にビールを買うためのドライブスルーのようなロータリーがある。そこでビールを買おうとしたら、みんなケースで買っている。しかも、飲み終えたビールをケースごと返して、トランクにビールを積み込んでいる。値段を聞くとケースでも買えないことは無かったと思う。しかし、そんなに日本に持ち帰られない。やせ形で髭をのばした修道院の職員に訊くと、レストランでも6本ずつ買えるが割高だよと流暢な英語で教えてくれた。
結局レストランで買うことにする。ここでは修道院の3種類のビールが飲める。8%、12%がダークビールで、ほかがブロンズである。
ブロンズは普通のきれの良いビールであるが、何かプラスアルファーがある。甘みを感じさせるかさせないかの絶妙な甘み、それに香りと喉越しの良さ、後味の良さ。ブロンズのビールでは私としては今まで味わった中で最高のビールだった。
8%はダークであるが、ベルギーではよくある甘めで甘い香りのするコクのあるビールであるが、苦みや渋みなどよくコントロールされている。フロレッフ(Floreffe)で飲んだビールの次に美味しいダークであった。そもそも私はダークビール派である。
12%であるが、こちらはさすがにアルコールの臭いがするし、アルコールが口、食道、胃を通るのを実感できる。香りも甘さ濃厚であるイヤミはない。それはそれなりに絶妙なバランスが保たれているのであるが、ビールの味を決める種々のパラメーターが崩れそうで崩れていないという危ういバランスだった。どちらかというと寒い冬に体を温めて、心地よい酔いを楽しむのに向いているかも知れない。
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