ルーマニア写真紀行 18 ルーマニアのワイナリー CRAMA URLATEANU

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  ガイドさんとワイナリーの交渉中に散策  
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ここから入った ブドウを搾る機械? 古いのか朽ちているのか
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いや…朽ちた建物 こちらの犬は放れていても咬みに来ない
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沢山の瓶 樽は相対に新しかった 何と口で吸引
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樽からの試飲 ショップへ移動 製品の試飲
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赤3本とロゼ1本の試飲 試飲の部屋は綺麗だった  
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まあこんなもんか… 石油の精製場?

 

平成22年8月31日(火)

スチャバからブカレストへの大移動

 本来、こんな500km大移動は飛行機か夜行列車に限る。しかし、安易に車で移動することにした。

 国道2号線だから片側二車線のペースの上がる道だと考えたら、アベレージスピードは70〜80km/hくらあるのではないかと考えたが、高速道路ではないので村や町を通る。そうなるとそういう市街地の制限速度は50km/h。また、郊外でも完全な二車線道路ではなく疑似二車線道路である。遅い車は軽自動車一台分くらいの路側帯に逃げて、速い車をパスさせる。そんな道だ。大型トラックは対向車線まではみ出して抜かなくてはならない。

 そこへ、一時的に豪雨となった。如何に果敢な走りをするガイドさんもペースを落とすことがあった。ワイパーを動かしても前が見えにくい。撥水作用のあるケミカルでコートすれば良いのに…。

 さらに、私は無理をリクエストした。それは、道中ワイナリーを訪問したいこと、そしてブカレストで民族舞踊を観ながら夕食をとりたいこと。
 


ワイナリー

 本当は、コトナリというワインを生産するワイナリーを訪れたかった。しかし、そこは国道から往復1時間ほどの道程が増え、500kmも移動するこの日の行程では無理があるとのことだった。そこで、ガイドさんが友人に訊ねて

 ・少人数でも見学を受け入れてくれるワイナリー
 ・午後遅くでも訪問可能なワイナリー
  (午前中や昼食とともにテイスティングするワイナリーが多いそうだ)

を探してくれ、予約してくれた。

 ブカレストの北北東に CRAMA URLATEANU というワイナリーがある。国道2号線から田舎道を北上した丘の上にある。イギリス人の経営というのが印象としては良くない。イギリスワインというのを 聞いたことがないからだ。

 到着すると、待っていてくれとガイドさん一人で交渉?に行った。まず、4時〜5時頃の到着予定だったのが2時半頃になって時間が早くなった。そして、このガイドさんもここは初めてだということである。ワイナリーは一人10Euroである。
 5分ほど待たされて、40歳代と思われる女性が案内してくれた。まずは地下のワインを熟成する樽が保管されている部屋に案内された。ここで半年から3年ほど熟成をされるそうだ。

 愛想の笑みを浮かべることもなく、淡々と説明を始める。イギリス人経営であるが、説明はルーマニア語である。日本語ガイドさんが逐次翻訳してくれた。会社の成り立ちや、歴史、現在の経営形態と規模などの説明。

ワイン樽からの試飲

 次に案内された部屋もワインの樽がたくさんあった。この部屋には瓶もたくさん置いてあった。この部屋で樽の赤ワインを試飲させてもらった。ワインの吸引はガラスの特殊な装置を使って口で吸引をする。

 私はいつものクセで、いきなりワイングラスをクルクルしたが、それはいけなかった。まずクルクルする前に、色を観て、クルクルする前の香りを嗅いで、次はワイングラスをギリギリまで傾けてもとに戻す。この時のワイングラスにサイドにわずかな付着して残るワインの状態によって、プロはアルコール度数の見当がつくそうである。クルクルするのはそれが終わってから。そしてもう一度香りを嗅ぐ。そして試飲。試飲は舌の下にワインを含ませること。そして、口で息をしてワインの香りを再度確認する。そのような説明があった。

 このワインは、想像以上のものだった。まず香りが良い。出しゃばる香りではなく、どことなくフランボアーズのような上品で奥深い香りがした。苦み、酸味、甘味、香り、フルーティーさ。何れも出しゃばることはなく、それらのバランスが私好みであった。何年熟成したとかブドウ品種まではド素人の私には判らないし、聞きそびれた。

ワイン・ショップでの試飲

 その後、1階の部屋に通された。ここでは試飲販売用のワインが多数置かれていた。そのなかの5種類のワインを試した。まず白、ロゼ、赤が3本である。

 一週間の旅行中のことだけで話すと、ルーマニアワインは赤よりも白の方が失敗はない。赤は香りのえぐいものがあったりしたが、白は常に無難以上であった。日本で飲む、フランス産、ドイツ産、あるいは日本産ではときどき失敗があるが、赤では大きな失敗はないから逆である。

 ここでも白はなかなかだった。辛口にしては少し甘味があるが、それはほんのりとしたもの。そのわずかな甘味と、わずかにクリーミーとも感じられる香りのコラボレーション。それがこの白ワインの特徴である。1本千円くらいであるから、これは買いだと思った。

 二本目のロゼ、ハッキリ言って、樽のワイン、今試飲した白で味がわからなくなってきている。そこへ、グラス交換をせず、飲み干したグラスに次のワインを注がれる。これでは味や香りがわかりにくい。ともかく辛口だし嫌な味ではなかったので、これもお持ち帰りすることにした。さて、残りの赤3本。もう、ここまで来ると味が判らない。その中でも最後に出された赤ワインが個性を放っていた。樽から試飲したワインを彷彿とするようなものがあったように思う。

 結局、白2本、赤1本、ロゼ1本の4本を持ち帰ることにした。飛行機で持ち帰るような梱包はしてくれなかった。ガイドを通じて衝撃吸収材で梱包して欲しいとリクエストしたが、ガイドがその日本語を理解してくれなかった。プチプチというと余計にわからないだろう(笑)。

ワインの梱包

 ともかく、ブカレストのホテルに到着してから、スーツケースへの梱包は、トルコ航空で戴いたソックス、Tシャツ、寝間着などで巻いて割れないようにして、万が一割れても洩れないように、ビニールの袋で梱包した。

後日談

 ここでのワインの残念なことは、コルク栓やコルクもどきの栓ではなく、ウィスキーの瓶のような捻るタイプのフタだったこと。現地では気づかなかった。

 それから、コトナリ・ワインであるが、ブカレスト市内で探してもなかった。ワインショップにおいてあるのはフランス、イタリア、ドイツの輸入ワインばかりだったし、土産物屋にもなかった。結局購入したのはブカレストから空港へ向かう途中のカルフールのスーパーマーケット。帰国後飲んだが、酸味だけが印象に残るワインだった。

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